夏のものぐるい
2017年07月31日 (月) | 編集 |
 本格的な夏の訪れを思わせるものは地元の花火大会で、夏の終わりを感じるのは、もう何年もテレビで中継を見ております、大曲(おおまがり)の花火大会(公式サイト)。
(今年は8月26日ですか)

 かつては、夏の終わり、というか夏休みの終わりを知らせるのはこれだったんですよねえ。
 日本テレビさんの「24時間テレビ」。

 私はこれが始まったときの記憶があるんですが(当時小学生)、だいぶ変わっちゃったなあ、と思います。
 当初はあんまり注目もされず、チャリティと言われてもピンと来なくて「何やってんの? 募金?」みたいな感じでした。

 私が面白がって見ていたのは各種チャリティ企画ではなく、この24時間テレビ内に放送される、長編アニメ特番でした。
 2時間くらいの枠でしたかね。大体は手塚治虫作品、あとは光瀬龍さんの作品だったような。
 どの作品だったか忘れましたが、当日放送が始まっていてもじつはまだ一部完成してなくて製作中だったものがあったはず。
 放送時間を細切れにしていて、面白いことしてるなーと思ったけどじつはそういう事情だったと後年になって聞いてのけぞっていたことが;;

 その後は私も番組からは離れてしまい、10年後くらいに気がついたときには、あの100kmマラソンがあって、なんじゃそりゃとびっくり。
 すでに死ぬほど頑張っているランナーを、ZARDの「負けないで」をみんなで歌ってさらに鞭打つという、極悪非道の有様になっていたんでした。

 なんだこれはとびっくりして、あとはもう毎年、ランナーに同情しながらチラ見する程度なんですが……。
 今年はまた、一段とひどいことになったそうで。

『24時間テレビ』ランナーは当日発表 ヒントは「一番、走る理由がある人」
2017-07-30 21:49  ORICON NEWS

 ………当日発表って……。

 もちろんランナー候補者にはメニューが渡されていてトレーニングはしているそうですが、でも、明らかな目標があるのとないのとでは、気合と心構えが違ってくるでしょう。

 もはやマスコミ関係者の「良識」など微塵も信じていない身としては——実際、いろんな番組でタレントさんなどが重傷を負ったり入院するような事態も起きているわけで、で、話を聞けば「なんでそんなバカなことさせんの!」と叫びたくなるような「企画」。
 番組のためなら人殺しも厭わない連中だ、という認識でございます。

 視聴率がそこそこでも取れるので、やめるにやめられないのかもしれませんが、その視聴率は、番組が支持されているわけではなく、夏休みでダレきった中、他に見るべき番組もないので、BGMがわりにテレビをつけているというだけの人が多いんじゃないでしょうか。

 大体、他の企画にしたって感動しろ感動しろって押し付けてくるところが鬱陶しい。

 感動というのは自然のうちに自分の心が感じ取るものであって、他人から、さあ感動しろと強要されるようなものじゃない。

 これ、もういいかげん誰かが止めないといけないレベルに来てるんじゃないのか……と思いました。

 本当に誰かが犠牲者にならないとわからないんじゃないの? と思ったらゾッとして来ました。
 夏といえば怪談ですが、この「感動おばけ」の怖さはシャレにならない。暑気払いにもなりません。
 
 そんなわけで私はもうマラソン含めてこの番組は見ませんが——、感動おばけも気持ち悪いが、同時に、感動おばけのストーカーも同じくらい気持ち悪い、と思ってます。
 この100kmマラソン、ランナーが途中で自動車に乗るなどの「不正」を行ってる、「感動詐欺」だとして、その証明に躍起になる人たちがいますね。
 あれはあれで、気持ち悪いです。

 感動しろという方も気持ち悪いけど、あれは詐欺だと大きなお世話を言っては粘着するのも気持ち悪い。
 その熱意はもっと有効なことに使ったらどうですかと思っちゃいますね。

 詐欺なら詐欺でもいいでしょうよ。嫌だと思う人は言われなくても番組は見ないし、見ている人は何を面白がっているかは個々人で違うでしょうし。
 100kmマラソンという企画を、それなりの「道義」を持って、やめさせたい、というのなら、もっと他にやれることはあるでしょう。

 あの人たちはあの人たちで、使う言葉が酷すぎる。ランナーに対してさえ、聞くに耐えないような人格否定の言葉を連ねる。
 なるほどネットなんか見るもんじゃないなーと、それこそ「そっ閉じ」になって以後は2度と近寄らない、ということになりますが。

 あれも一種のモノマニア(偏執狂)だな、と思ってます。
 
 ………やっぱり暑いせいでしょうか……、こうして見ると「おかしい」人が連なっているような気がして来た……。

 夏の祭りは、花火大会、昼間なら練り物、しゃぎりの音、といったあたりがようございます。
 ただでさえ暑いのに、さらに暑っ苦しい感動の押し付けはそろそろやめたらどうだろう。企画もネタ切れだというのなら、きれいに終わらせたっていいじゃないですか。募金、チャリティは、それはもう1年中いつでも続けている方がいいものなんで、夏に限る理由もない。

 感動なんてものは、その人に心さえあれば、夕暮れ時のひぐらしの声ひとつでも染み入るように感じられる。そういうものですから。
 現代人には何かと不感症の人が多いんでしょうかね。それとも。

 なんにしても今年のランナー、どなたになるかは存じませんが、今のうちからすでに同情を禁じ得ません。お気の毒な……。
 合掌。
 
 
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