人のふり見て我がふり直せ
2017年06月26日 (月) | 編集 |
 昨日、出かけた先で、空いた時間にツイッタを見ていたとき、一瞥(いちべつ)するやブチ切れそうになったものが、ノンフィクション作家とおっしゃる降旗学(ふるはた・まなぶ)さんのコラム。



 降旗さん自身のツイート等ではなくて、「週刊ダイヤモンド」のオンライン版「ダイヤモンド・オンライン」に寄稿されたものの、スクショですね。
 ツイートについたリプがいくつか指摘していますが、この文章は今回の件についてではなく、1年ほど前のものになる、とのこと。

 ですが。
 1年前の件でも今回の件でも同じことだ。
 取材される側の市川海老蔵さんは、決して取材拒否をしているのではない。であるにもかかわらず、病院やご近所という先にまで多大なる迷惑をかけているのはやめてくれとおっしゃっただけ。
 それについての降旗さんのお考えですが、これ、早い話、私が大嫌いな「有名税」の考え方なんですね。

 取材される側もこのギョーカイなんだから、ギョーカイを支配するルールのようなものはよくわかっているはずなんで、それに逆らうことはできない。という脅迫と。
 私ども「受信者」に対しては、
「これがギョーカイの”当たり前”だ。それが嫌なら週刊誌を見るなワイドショーも見るな」
 ですとさ。

 言われるまでもないわ
 私はゴシップのこの世からの絶滅を本気で願うような人間だよ。ってことはアンタみたいな人の絶滅をもたまに本気で願ってるよ。週刊誌は自分で買ったことはここまで生きてきて一度もないよ。
 ゴシップ誌に金を出すというのはお金をドブに捨てるより「悪い」ことだと思ってるよ。
 犯罪に手を貸すようなもんですからね。
 ゆえに、ワイドショーなんか、もうかれこれ20年かそれ以上は見ていないと思う。

 見ていない、のではなくて、「見るに堪えない」といった方が正確だな……。
 あんなもんを30分だの1時間だの見てろって………拷問ですよ;;

 こういう「盗人猛猛しい」のを見てしまうと、どーしても腹が立ちます。(^^;) 人間が練れていません。

 その後も、どこかのブログで、
「メディアは受信者たちに”奉仕”している。受信者が望むものを取ってきているだけ。今回の取材側の態度が悪いというのなら受信者たちが悪いのだ」
 という指摘もありました。
 こちらについてはあんまり怒る気にならなかったのは、これはこれで、その通りだと思っているから。

 別に、セレブ、有名人とは限らず、ゴシップ好きな人というのは自分の身近な人やコミュニティにおいてもそうで、他人様のことを根掘り葉掘り聞きたがり喋りたがり、それくらいならまだいいが、「こういうことに違いない」と決めて、面白おかしいように脚色して広めるんですよね。

 そういう人たちが一定の数いるのは事実なので、そういう人の好みに合わせているのだというのも、嘘じゃない。
 ゴシップ誌でもワイドショーでも、それがお金にならなければ撤退するしかないわけで、ネットという、これほどゴシップ好きには便利な「サービス」がしかも無料または極めて安価に利用される中でも、やっぱり週刊誌もワイドショーも商売しているということは、彼らに儲けさせている人々がいる証拠ではある。

 メディアはその国のレベルを反映する、というのは間違った見方じゃない、と思うので、それで、後者の方にはあんまり怒らなかったんですが。

「あんまり」怒らなかったというだけで、怒っていないとは言ってない。

 どちらにしろ、自分の行為を他人のせいにして、誰が悪い彼が悪い、誰ぞのせいだ何かのせいだ。自分は悪くないのだ——という、この言い草がもう、筆舌に尽くし難いほど嫌い。

 内省のないところに人の成長はないと思っておりまして、そういう考えからいったら、「いいことは自分のおかげ、悪いことは他人のせい」というのは、本人が成長しないのみならず、他人の足を引っ張ったり、こうやって他人様に多大な被害を与えることになる。
 ゆえに、可能な限りこういう人には発言させてはいけないのだ、というのが私の思うところです。

 ただ。
 こういう人を見て怒るのはいいとしても、同時に、頭の片隅で冷たく思うのは、「自分は大丈夫なのか?」ということ。
 冷たい氷水で満たされている場所が脳みその隅っこにあって、降旗氏みたいな人にブチ切れそうになるたび、その冷たい水の中から「自分は?」という問いかけが聞こえてくる。

 いいことは自分のおかげ、悪いことは(全部)他人のせい——。
 そういうの、自分はやってないか? 本当に?

 これを考えると、怒りも瞬時に冷めますね。(^^;)
 人が怒ることにも、いくつか「怒りのパターン」がありますが、一番多いのは、同族嫌悪というのか、自分で自分の、こういうところが嫌だな、と思っているのを、他人に見せつけられたとき、じゃないでしょうか。
 
 降旗さんとかいう方のご意見にキレそうになったのも、——ここまで積み重ねてきた経緯があるから、というのも事実ですけれど、一番大きな理由は、自分がそうなることを恐れ、嫌悪しているから。
 そういうことはあると思います。

 自分で嫌だなと思うのを目の前に見せつけられるとカッとくるのは人情ですが、でも、もしそれを自分でもやってしまったらどうなるのか、その醜態を、身をもって見せてくださった、ということには、素直に感謝したいと思います。

 ちょっと場面や状況が違うというだけで、自分だって、こういうことをやっている——という自覚。
 それがどんなことなのかをあらためて見せてもらったのだと思うと、これはこれで感謝だな……と、ちょっと頭を冷やして、そんなことを思っている次第です。

 ………だからって「有名税」なんてくだらない考え方に、わずかにでも妥協する気はありませんが。
 それはそれ。これはこれ。(^^;)

 
関連記事