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7割以上

 英語の読み書きはまだなんとかなるけれど、聞く話すは壊滅的。
 ——ではありますが、フォーマルなスピーチというのは丁寧に喋るぶんだけ、それでもまだなんとかなる。(日常会話の方がお手上げ)
 ということで昨日は少し、アメリカのトランプ大統領の議会演説をネット中継で見ていたんですが。

 まあ不思議ですねえ……、言っている骨子は別にさほどヘンじゃないんですけど(それはいーけど予算どうすんの、という現実的なツッコミはあるにせよ)、それでもなお、聞いていて、カチンカチンと「当たる」ものがある。

 今朝の朝刊で改めて全文読んだけど、言葉上ならほぼなんの問題もない。というより、「よく書けている」と思います。

 でも、見て聞いているときは、やっぱり、何かが引っかかったり軽くむかっと来たりするものがあったんですよね。
 人と人とのコミュニケーションは言葉の役割は3割程度で、後の7割——態度、視線、声の質や声の調子、話し方、……という、細かい、些細と思われるものの方が7割もあって影響は大である。という説もあります。
 やっぱりそういうものなのかなあ……、と思えてきました。(^^;)

 まあ、あの演説原稿は本人が書いたはずもないし、それはわかっているだけに、今回は言葉以外の方が7割よりももっと多いのかもしれない。

 内容を拝見しますと、選挙期間中に言っていたことからはかなり、そろりと方針転換していますね。あんまりそのへんを突っ込む声を聞かないけど。

 そりゃもう本物の基地外でもない限り、選挙中に言ったことを本気で実行することはありえないし、実行したらアメリカさんはマジで破滅ですよというところでしたから——「就任したら、”現実路線”になるから心配無用だ」という人も多かったですね。

 まあ、現実化してくれないと私どもも困るけど、一番困るのはアメリカさん自身ですからねえ。当たり前っちゃ当たり前。

 国防長官、国務長官どちらも、とにかく就任して真っ先にやった仕事というのが大統領の尻拭いだったわけですから………現実化するなら最初っからそうしてろよと思いますねあたしゃ;;

 選挙中は過激にぶっ飛ばしたからこそ票が取れたのだ、という人もありますが、——それはなんですね、裏返すと、最初っから現実的にまっとーなことを言っていたら票は取れなかったということになるわけでして、私はそれをこそ「ポピュリズム」だと言っているのですが、それは間違っているのでしょうかね(笑)

 ともあれ、その内容はいいとしても、やっぱり演説途中で「………ちょっと待て」と言いたくなるような瞬間があったのは確か。
 言葉以外の何が、そう思わせているのか、ちょっと不思議に思いながら中継を見てました。
 よーするに下品なんであるというのが、政治信条とかまったく関係なく、トランプさんの「顔を見るのも嫌」だというのがうちの母の評ですが。

 お金はあっても品性は買えないか。(^^;)

 つくづく感じたのは「丸い卵も切りようで四角、ものは言いようで角が立つ」という俗謡(ぞくよう)、あれは「正しい」んだなあ、ということ。

 穏便な表現をすれば、もっと素直に人に届くのに、わざわざ、相手が思わず「Great Wall」を建てるようにと「仕向けている」。

 トランプ叩きは間違ってる、と言って、一生懸命、彼を擁護する人たちがいますが、本来なら、そういう擁護も不要なはずなので——擁護する人々にも、ちょっと同情しています;;
 自分にも他人にも、本来なら無用のエネルギーを使わせてるんですよね……。

 ものごとというのは伝わってこそ意味がある。どんなに立派な、あるいは「正しい」ことを言っても、無用に攻撃的、脅迫的、威圧的高圧的、侮蔑的で、他人を怒らせる、不快にさせる、警戒させ、怖がらせていては、相手は防御的にならざるをえない。

 防御するというのはまさしく盾やら壁やらで相手を「遮断」することですから伝わるものも伝わらない。
 伝わっているのは、敵意と害意だけ。

 政治家の重要な道具はロゴスのはずですが、そういう点から考えて、トランプさんのやり方は、やはり「賢い」「適切」とは言えないようです。
 いらんところで敵を作り、それゆえに、いらんところで「味方」にもエネルギーを使わせる。
 あんまり賢いとは言えない。

 その辺りを織り込みながら、この先最低4年、おつきあいしていくしかないんだろうな——というのが、一外国人としての私の感想でした。
 
  
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