罪と罰
2017年02月16日 (木) | 編集 |
強姦致傷容疑者病院から逃走の17歳少年が出頭
2017年2月16日 02時37分 毎日新聞

 このニュースは昨夜、私が就寝する直前くらいに聞いたときには、逃走して身柄の確保はされていないという状況でした。
 凶悪犯罪の容疑者が逃走中と聞けば、近隣の方は気持ちが悪いでしょう。

 であるにもかかわらず、17歳の少年というばかりで、名前も何も言わないことが気になりました。
 逃走時の服装くらいはさすがに言っていましたが——できるだけ早くに身柄を確保したい状況なんですから、氏名の公表くらいはすればいいでしょう、と。

 未成年であればどんな犯罪を犯そうと保護されるということには、私は疑問がある——というより、反対ですね。

 少年法の未成年者を保護するという考え方は——もう散々聞かされてうんざりの方もあるでしょうがご容赦を——、終戦後には親を亡くしたいわゆる戦災孤児という人たちも多くいて、そういう人たちの犯罪というのは、まさしく「レミゼラブル」のジャン・バルジャンみたいなもの。

 そういう時代の、そういう子供達の犯罪と、現代の、重犯罪とでは、重さは比較にならない。

 もう時代も移り変わり世相も変わっているので、未成年者を保護するというのはいいとしても、でもそれも、「犯罪の内容」で区別するということも、必要なんじゃないでしょうか。

 私がちょいちょい買い物に行くスーパーマーケットでは、1円だろうと万引きは万引き、というような内容の張り紙がありまして。まあ、そうですよね。
 犯罪者の扱いも、これでいいんじゃないでしょうか。

 重犯罪というのは「取り返しのつかない犯罪」ですからねー…。万引きだって盗んだものを返せばいいとか返金すればいいという問題じゃない。とにかく「盗んだ」その事実ひとつで決まるもの。

 そのロジックが、未成年となった途端に崩壊する、ということが、私には納得できません。

 法律は加害者の保護には熱心だが、被害者のことは「無視」してきました。被害者があるから犯罪があったと言えるのに、被害者に向かって「あんたには関係ない」とほざいた検察官がいたくらい。
 そういうあたりを反省しつつ、最近ではようやくあれこれと、被害者も裁判に「参加」できるようになっていますが、どうにも、未だに、考え方のズレが残っている気がします。

 重犯罪は重犯罪であり、その重さを量るのに、犯人の年齢が考慮されるべき正当な理由はない。
 裁判というのは本来は、その罪の事実認定と、事実であればその贖(あがな)いを定めるもの、と私は考えます。

 その罪の重さを、子供ならゼロにしてよしってそんな理屈があるかい。

 被害者の人権はどーしてくれんの

 私も聞いたときに少々ビビったのはイギリスであった事件で——、3、4歳の男の子が行方不明になり、その後遺体で発見された事件で、犯人は、10歳の男の子でした。

 どうするんだろうと思って、大西洋のはるか彼方から私も続報を聞いておりましたが、——さすがにあちらでも揉めたようですが、最終的には、ことの重大性から、成人と同じ裁判となりました。当然、氏名も顔も公表されました。
 当然だろう、と、私は思います。

 裁判は「感情」で行うべきものではないというのはまあいいとして、だとしても、被害者の権利を(遅ればせながら)守る、ということを第一に考えて、法律では「事実」関係を厳密に扱うべきじゃないでしょうか?

 軽犯罪ならいざ知らず、こういう重犯罪を——しかも仮病を装い逃走とは、悪質性が疑われ、これで逃走先でまた被害があったなんて言ったら、誰がどのように責任を負うというのか。

 こんなときくらいは氏名の公表をしなさいよ——と、慄然としながら聞いておりました。

 盗み、放火、性犯罪——これらは特に再犯率が高いわけで、そのことをまず考えるなら、犯人の年齢は17歳かもしれないけど、重犯罪者ということをまず第一に考えるべきじゃないでしょうか。

 そんなわけで、昨夜も、この容疑者逃走のニュースにおいて氏名の公表がないのを見て。
 やはりあの少年法というもの、考え直すべきだし、そもそも、裁判のありよう、法律の基本的な概念を、もう一度、考え直して組み立てなおすべきだろうな、と。
 あらためてそう思った、真夜中の不吉なニュースでした。

 厳罰化の一方では、逆に、罪を償ったということをも、きちんと評価すべき、とも思います。
 犯人の家族親戚までもが社会的制裁を食らうとか、罪の償いを終えているのにそのことを「無視」するとか、——逆に、社会の側のこういう問題も見過ごしにしないということも、同時に必要だと感じますね。

 特に犯人個人と、その身内親類が同一視される、日本の腐った因習については、人々は無意識に繰り返しているだけに、タチの悪い問題だと考えております。——長くなるのでこれ以上は言いませんけど。

 ………ともあれ、逃走犯が確保されてよかった。
 私は諸事情あって性犯罪者は人間ではない、ということはその人権など認めない(人間じゃないから)という考えでおりますが、そういう人でも、出頭を促すくらいのまともな人がいてくれてよかったね、と思います。
(もっとも、ここで犯人をかくまうとその知人という方も罪に問われるわけですが……)
(逃走後の事件はなくてよかった)
 
 
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