タラレバがなかっ「たら」
2017年02月05日 (日) | 編集 |
「東京タラレバ娘」というドラマが現在放送中とのこと。
 たられば、というのは「〜だったら」「〜していれば」良かったのになあ、というような過去を悔やむ言葉のことのようで。

 ………私、実は。こういうことがほぼありません。

 たぶんもとからあんまり過去を振り返らない傾向があるんだと思いますが、それにしてもここまでの、50年にはもうちょっと欠けるというくらいの人生で、ああしていたら良かったとか、こうしていたら良かったとか、ああだったら良かったのにとか、そういう「後悔の念」はほぼありません。
 
 と人に言ったらちょっとびっくりされて、「それはいいねえ!」と、なかば羨ましそうに言われました。

 ………いいんでしょうかねえ……。

 実のところ、私にはあんまり「選択の余地」はなかった、という感覚なんですよね。
 子供の頃からとにかく虚弱体質で、体調、体力の面での制限が凄まじく、とにかくもう、なんとか人様のお世話にならずに日常生活を送ること、という、そこのところで精一杯になっていて、それ以上の、あるいはそれ以外のことを考えられなかった、という感覚です。

 生きてるだけで精一杯。て感じですかね。

 体力に恵まれて、行動の選択肢が複数ある人は、あれがいいかそれがいいか、そうしようかこうしようか、ということが「できる」んだなあ、そっかー……と、今頃になって気がついた、というのが正直なところ。

 私にはあんまり選択肢がなかった。なので、ああすればよかったかな、は、ない。そんなこたーハナから「できない」条件下にあったから、「論外」だったな。

 人は誰でも手持ちのカードで勝負していくしかない。ろくな手を作れないカードばかりだとしても、そこで粘って、なんとかしようと考えるしかない、という、名言ぽいものがネットでも流れているのを見たことありますけども。
 まあ、そういうもんですよねえ。

 ただ、複数の選択肢があった人々の気持ちって、考えたことなかったんだな私。——と、いまさら、気がついた次第。

 でも後悔の念て、つらいですよね。
 ただ後悔ならいいんですが、それが執着になり、恨みにまでなると、これはもう精神衛生にもかなり悪そう。(^^;)

 過去において何かをしくじったという思いが、もう一度やり直せたら、という思いになり、それが「欠けた」今の私には満足できないという気持ちになり、過去のアレさえ手にはいれば幸せなのにという執着になり、……というのは、つらそうだなあ。と。

 ただ、この辺は性格的なこともかなり関わっていそうですね。仮に複数選択肢を持てる人生だったとしても、私はあんまり、たらればを言わなかった気もする。
 それが明らかな大失敗だったとしても、それはその時の自分の精一杯だったなら、そりゃもうしょーがないじゃないですか。

 80歳の老人の「知恵」で、20歳のときの自分を裁いたって無意味でしょう。20歳は未熟ではあったけれど、そのときの自分に出来る精一杯をしたなら、どんだけバカなことをしたんだとしても、それはそれでしょーがない。
 80歳の知恵を持ったまま20歳に戻ることはできないんで。

 20歳のときの経験が、その後の人生に生きていて、今の知恵にまでなっているってことは必ずあるはずなんで、——それはもう、それで受け入れていくしかない。そう思います。

 ということで、過去、ああしていたらこうしていたらという「仮定」すら私には思いつかなかったんですが、20年ぶりに昔の上司にお会いしたときに、それまではもう現在のお互いの状況などを話すだけでしたが、ふと、
「最後には(以前いたその会社の)どこにいたんだっけ?」
 というので、〇〇部にいました、と言ったら、
「あのまま(その上司のところの)□□部にいたら、辞めなかったかしら」
 と聞かれてハッとしましたね。
「そうですねー。そうだったと思います」

 配属先が変わったのは組織変更があった関係だったので、もう、しょーがないことでしたけれど、元の部署の仕事の方が私には向いていたと今振り返っても思いますし、好きでもあったし、いい上司でしたから、そちらの方が「引力」は強かったはず。

 ああなるほど「たられば」ってこういうことなのねー、とそのとき思いました。(^^;)

 反省が足りないのか、懲りないのか、そういう「仮定」自体を、あんまり考えないタチみたいです。

 自分では、私には制限が多すぎて選択肢がなかったからだと思ってましたが、……たらればがあんまりないのはそういう問題じゃなくて、やっぱり性格的なものでしょうかね? (^^;)

 そのときその時で、人は、自分なりの精一杯をしているはず。
 どんな人も、本当は、「間違って」などいない、「正しい」道を歩いてきている。
 たらればは、本当は、必要のないことじゃないかと思います。

 ……まあそう言っちゃうと漫画にもドラマにもならないので、それはそれ、ってことで(笑)
 
 
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