そのままの君でいて
2016年10月19日 (水) | 編集 |
 アマゾンプライムのCM。
 苦手なんですよ……。

amazon ライオン ゴールデンレトリーバー 続き
https://youtu.be/kK3jQVjMXOk


 ご夫婦に可愛い赤ちゃん、というご家族がくつろいでいるところ、ゴールデンレトリバーくん(女子だったらごめんね;;)が加わろうとするのですが、赤ちゃんは犬を見て泣いてしまいます。
 赤ちゃんと仲良くしたいのに、と悲しげな犬の顔を見てお父さんがアマゾンプライムのサービス「お急ぎ便」を利用して、ライオンのたてがみになるモノ(なんなんだろうアレ)を購入。犬に着けます。
 赤ちゃんはライオンのぬいぐるみがお気に入りで、ゆえに、ライオンになった犬を見て大喜び、という。

 ………なんか、すっげえ気分悪いんですけど;;

 うちの母は、最初は単純に、たてがみつけたわんこ可愛い、でウケてましたが、こういうCMあるよ、と言って教えたら、私がむすっとしたのでハタと気がついたらしい。
 ……そう。このCM、「一見すると」ほのぼので可愛い、と思えるけれど。
 本質の部分ではものすっごい「問題作」だと思いますね。

 関連動画には「海外の反応」というのもありまして(https://youtu.be/hJu5-mFbwkE)、こちらでは概ね好評のようです。
 もちろん動画制作者によるコメントの抽出がされているので、100%ではないのでしょうが、でも、まあ、疑問を感じている、というコメントの数は多くなく、全体には、感動する、可愛い、というものが多いのでしょう。

 私だったら、赤ちゃんに泣かれてすごすご下がっていく犬を見たら、犬の方をまず抱きしめますよ。
 あんなへんな被り物をしてまで、誰かに好かれる必要なんてない。
 赤ん坊といえども好みも相性もあるから、いかに犬の方が好意を見せようとしても泣かれることはある。でも、それは仕方のないことでしょう。なのに、なんでこんな気分の悪いことすんの?
 ——というのが、初見からの私の感想。(^^;)

 私だったらまず犬のほうを抱きしめてその傷心を慰める。あなたのせいじゃないよ、というでしょう。
 あの変な被り物で赤ん坊のご機嫌を取ろうなんて発想自体をしない。(だからまず、はあ?! とびっくりするわけですね)
 このCM作ったの誰? だれがこのコンセプトだしたの? と、不機嫌になるばかり。
 現在では、このCMがテレビに登場すると即座にチャンネルを変えてしまいます。(^^;)

 嫌なんですよねとにかく。
 本来の姿を捻じ曲げてまで人に好かれようとする、その発想自体が嫌だ、ということと。
 たぶんそれ以上に大きいのは——自分にも、変な被り物を着けてしまうときがあるのは自覚していて、それでさらに自己嫌悪に陥る。
 そういうことも経験済みで、自分自身の「嫌な記憶」が目の前で再生されるから。
 はっきり言えば拷問レベルだから、でしょう;;

 もちろん、このCMを考えた人って、他者に対する思いやりが何かはわかってないだろうとか、犬を好きな人じゃないな、とか、そういうことへの嫌悪感もある。

 徹頭徹尾、このCMには反感と嫌悪感しかない、わけですね。

 逆にこのCMを見て可愛いとか感動するとかいう人は——、まあ、素朴なお人柄なんじゃないかと。
 そのこと自体は、それぞれの考え方の違いですから、しょーがない。

 海外の反応では好意的なコメントが多いらしい(自分では直接、見ていないので)、へーえ。と思って上記の動画の日本語コメントを見ますと、やはり、私のような感じ方をする人が多いようで、これはこれで、面白い。

 思わず「犬の気持ちになって」「犬の立場になって」しまうのが、日本人のコメントに見られる「傾向」だと言えそうです。
 あるいは、犬の姿に自分自身を重ね合わせて見てしまう、という感じかな。

 犬はあくまで犬である、という、すっぱり割り切った見方をするなら、このCM可愛いね、(犬に)よかったね、ということになるようです。

 ものの好き嫌いって、自分自身の投影だと思っておけば間違いのないところなので——なるほどなあ、と思いました。

 
 ともあれ。
 日本のCMにはままあることなんですが、そのドラマ性や完成度に凝るあまりに、肝心なところがすこーんと抜けることがあるようで。
 以上のような話をして、うちの母が私の嫌悪感に、なるほどねえ、とうなずいて、思い出したように何と言ったか。
「………で、あれって何のCM?

 演出その他に凝るあまり、肝心の商品は印象に残ってない、ということ、結構ありますよね。

 …………これでいいのかしら……。(^^;)
 
 
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