最後の晩餐
2016年10月04日 (火) | 編集 |
 もしかしたら以前にも書いたことがあるかもしれないお題、「最後の晩餐」。
 明日この世を去るとわかっているそのとき、「最後の晩餐」には何を食べたいか。という。

 これはなかなか、興味深いお題で、挙げられるメニューもその理由もさまざま。さまざまながらも、でも、どれもそれなりの説得力を持つ、「なるほどなあ」と思わされるのは、死を目前にしたとき、という設定が、その人の思うところのいちばんの「核」をむき出しにするからかもしれませんね。

 メメントモリとはいえ、——そのつもりでいるとはいえ、なかなか刹那主義の人間には難しいことかもしれません。

 ということで、そんなことをちょっと思い出したので。
 私も、自分なりに考えてみました。

 これが最後の食事となったら、何をいただきたいだろうか。

 やっぱりそうなりますと逆に豪華な、ご馳走なんぞは別にいらん、という気持ちになりますね。

 私の場合は、「塩むすび」と「おみおつけ」。
 この二つと、あとは、食後にお茶ください(笑)

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 塩むすびは、ごはん——お米の美味しさをいちばんわからせてくれる「調理法」だと思っております。
 美味しいごはんに美味しい塩に美味しい海苔。
 素材そのものの美味しさを、文字どおり、ぎゅっと凝縮したメニューであり、逆に言うと、食材そのものには絶対に妥協はできない、ということでもあります。

 パンも好きだけど、どーーーおしても、米は譲れない(笑)

 おみおつけ、というのは最近聞かなくなっている言葉なので、あえて使ってます。
 味噌汁を丁寧にった言葉。基本、女性の言葉だという説もありますね。
 なんせ漢字で書けば「御御御付け」。
 丁寧な言葉がインフレーション起こしてんじゃね? という疑問さえ湧いてくる言葉ですね。
 でも、これが大元の、ごはんのお供だったんだから、これまた譲れない。

 ヘルシーと言われることが多い、日本の伝統食の欠点は、動物性たんぱく質が少ないことと塩分が多いことなんですが——、石田治部様じゃありませんが、明日でこの世とおさらばであれば、ヘルシーさにこだわるべき理由もありませんね。
 で、食後には香り高い緑茶。
 これはねー。静岡県民としては許してほしい「贅沢」ですかね。(^^;)
 食後にお茶がないと落ち着かないのです(笑)

 これ以外には未練もない。
 そんな感じかな。

 それこそもうヘルシーに気を使う理由もない、健康の気遣いをする必要もないのが「最後の晩餐」なんですが、だからって高カロリー高脂肪のご馳走もしくはジャンクフードを食べたいということにはならない。てのが面白いところ。
 そういうものを選んでもいいはずなのに、そうではない。
 たぶん、自分にとって一番の基礎で、いちばん懐かしくて、文字通り毎日食べても飽きなかったものを選ぶんだなあ……。
 ………日本人にはやはり米ですかねえ、
 と。

 そんな風に考えたところで思い出しました。
 映画「君の名は。」に登場した「口噛み酒」ですが。
 あれをフィクションだと思っている方をお見かけしちゃって、あーそりゃまずいな、と思ったんでした。

 炊いたお米を人が噛んで、唾液とよく混ぜたところで吐き出してこれを集めて貯蔵し、発酵させて酒とする、——というのは、実際にあったものです。
 監督さんがヘンタイだから思いついた「フィクション」ということじゃありません。(困った誤解だね;;)
 私も聞いたことあるんですよね、その古代の「酒」の話。

 まだ麹というものが発見されていない、古い時代のことなんでしょうね。

 この作り方ですから大量生産はもちろん無理。現代でも、ご神事にはお酒をお供えしたり、お清めにも使ったりしますが、お米が神聖なものなら、さらにお酒というのは貴重であったということじゃないかな。

 まあ、現代人が聞くと、いろいろと思うところが多い製法ではあります。(^^;)
 それでも、あれはフィクションじゃないんですよー、とは知っておいてほしい…ような;;

 少なくとも、口噛み酒を理由に監督さんをヘンタイ呼ばわりするのはやめてあげてください;;
 
 
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