てるてる坊主考
 雨が止むように、あるいは、なにかイベントがあって当日降らないように。
 ということで「てるてる坊主」、つくった、という方も多いでしょうか。

 幼稚園のころ、あの「てるてる坊主、てる坊主、明日天気にしておくれ」という童謡とともに教わり、ある日自分でもやってみたんですよね。
 ハンカチかなにかに紙を丸めて詰めてあの形状にして、裏口の軒先に吊るして。
 雨が降る日で、やんでほしかったのかもしれません。
 吊るしたてるてる坊主を見ながら例の歌を歌っていたんですが。

 そのうち、なんともいえず、いやーな気分になりまして。

 手足もないまま吊るされて、いい気分のわけがないですよね。だれだって。
 明日天気にしておくれって、これ、「脅迫」ですよねじっさいには。

 子供のことですからそんな言葉で考えたわけではありませんが、なんか、てるてる坊主がかわいそうで、自分がやっていることが残酷で、こんなんで晴れるわけないという気持ちになりまして。

 そうしますと、にっこり笑顔を描いたのも、そらぞらしいというのか白々しいというのか、これも「ひどい」ことに思えて。
 わりとあっさり、てるてる坊主を引っ込めてしまった。

 ——てるてる坊主についての個人的な記憶は、これだけ。

 かなり年数がたってから、あの由来を聞いたんですが、なかなか怖い話でした。
 そもそもあの童謡、私が教えてもらったのは1番だけ。3番にはやはり脅迫の言葉があるんですね。「そなたの首をチョンと切るぞ」ですと。……怖。

 2番まではまあいいですが、これは習わなかった。先生としてもこれはちょっとなーと思うところがあったんでしょうか?

 由来についてはけっこうバラバラに記載を見つけておりましたが、こちらが(さすが)スッキリまとめていらっしゃるので、ご参考まで。

「てるてる坊主の歌」が怖すぎる? 削除された1番の歌詞とは
2015年5月14日 tenki.jp
http://www.tenki.jp/suppl/usagida/2015/05/14/3771.html

 シナのものだという言い伝えでは坊主ではなく女の子で、「掃晴娘」といい、ほうきを持った人型だそうで。
 ほうきで雲を払うという発想でしょうか、わりと「ああ、なるほどね」という感じ。
 とはいえ、これもまた「犠牲」のお話だし。
 てるてる坊主の、お坊さんバージョンの話はまったく残酷。

 まあ、なにか人間の願い事をとおすために、「いけにえ」を天に捧げるというのは世界各地に見られる発想ではあります。
 ありますが。
 やっぱり理不尽極まりない。

 それは祈願というより「呪詛」ですよね。
 どこまで事実なのか存じませんが、犬神の「作り方」の話を聞いたときはもう、わたくし悶絶せんばかりにいやがりました;;

 怨念を利用するという発想は嫌だし。
 かりに「効果」があったとしても、なにか、誰かを苦しめたうえで実現したって嬉しかないし。

 てるてる坊主にお願いは。
 いたしません。
 お願いっつーより脅迫だし。

 ………そんな真顔になるようなことかと言われそうですね。ええまあ、ただの「まじない」だし。(^^;)
 
 でも、そういう「いいつたえ」のなかに、歴史書には絶対記録されない史実も、人の心というものもひそんでいたりするので、そう馬鹿にしたもんでもない、と思ってます。

 雨乞いはあっても「晴乞い」は案外ない。
「止雨」祈願法というのは調べたら出てきましたが、これは長雨などの水害のときのものですね。

 やはり、水は命に関わることなので、水が「ない」ことがいちばんの問題だったということかな。
 それ以外のことは文字通り、天の「気」のこと。
 人間があんまりあれこれ言うべきことじゃない、という姿勢も、あるような気がします。

 まあ、そういったわけで。

 伝承は伝承で大事に承りますが、私個人は、どーもあれはイヤだから、やらない。というお話。

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