なお読書中
2016年05月29日 (日) | 編集 |
 先日ちょこっとお話ししました、ジョン・グレイ博士のご著作、思わず真顔で読んでいるところ。
(『スーザン・ソンタグの「ローリングストーン」インタビュー』は無事読了)



 まだ読み終わってはいませんが、しかしここまででもうじゅうぶん——目から鱗が何枚落ちたことか。(^^;)
 博士のどの本でもいいので、とにかく全員1回は博士の「講義」は聞いた方がいいな、と思うほど。

 拝読すると、もうね——性別の違いが、コミュニケーションというものにおいては、絶望的な違いになる、ということを実感するしかないですね。
 愛情がありながら破綻してしまう関係があるのを、残念とも不思議とも思ってきましたがこれはもう——しょーがないことなんだな、と。

 けれどもその破綻も、「情」になど頼らなくても(これに頼るともーいろいろ大変なことに;;)、その違いを理解して、コミュニケーションの「技術」をある程度まででも身につけることができれば、ずいぶん経過も結果も違ってくる。そう思います。
 ゆえに、これ全員読め。とまで思う。

 これは男女のパートナー関係だけではなく、日常、友人とも、仕事関係とでも異性とコミュニケーションをとるわけですから、そりゃもう大事なこと。
 これは恋愛論じゃない。
 コミュニケーション技術。
 自分はパートナーとはうまくいっているからいいです、とはおっしゃらず、もし異性の部下や上司に手を焼いておいでなら、ぜひご一読を、と申し上げます。

 とにかく読んでいてページをくるごとに唸っているといってもいいくらいなのは、「言葉の解釈の絶望的な違い」。
 自分は白といったのに、相手は黒だと解釈している、それくらいの違いがあることがケーススタディで丁寧に説明されて、ぐうの音も出ません。

 逆に言うとこれほどの違いがあるのに、よくもこれまで(わりと)平気で生きてこれたなーと思うほど。

 で、その「解釈が違う」ことに気づかないのはいいとして、解釈が違っていてもなんとかなるかもしれないのに、ものすっごい感情的な摩擦になってしまう理由があるようです。

 言葉の解釈といっても、いいように取ることもできるのが、どうも、ネガティブな方向にばかり解釈が進んでしまう、ということに気がつきました。
 ただ誤解されているだけならまだしも、「自分は相手から責められている」という——被害者意識のようなものが、とにかく目立つ(男女共にです)。

 誤解といってもいろいろあるのに、どうしてこう、被害者意識、自分が責められあるいは傷つけらるという方向にばかり「解釈」しちゃうのかなぁ、というのが、まず私が疑問に思うこと。 
 でもこれもたぶん、具体的に聞けば、博士にはおわかりのことなんだろうな。
 ただそこまで話を突っ込んでいるとまた別の本が書けるほどでしょうからね。(^^;)

 数ある項目の中でも、これはもう最大のすれ違いを生む——いわゆる「熟年離婚」の最大要因だろうな、と思ったものがひとつ。
 人生観の違い。
 もんのすごくおおざっぱにいえば、男性は「人生の成功」を目指して努力する。
 それはいいんですが、彼にとってはこれが最大の価値なので、その「成功」によって他人からの信頼も得られる、ひいては、ここさえ押さえておけば女性からも同様の信頼や尊敬、愛情もえられる、はず、と思う。

 ところが女性はそうではない。残念ですが。

 もちろん社会的な、あるいはおもに物質的な「人生の成功」は、それはそれでいいことだけれども、パートナーとしての価値は、ちょっと違うところにある。
 塩野七生さんも、「女性は、彼のために苦労するのがいやなのではない。君にはいつも苦労をかけるね、という、一言があれば奮い立つものなのだ」と書いておいでですが——そういうことですね。

 女性は日常の、小さな愛情表現や「親切」に敏感で、そういうものにこそ感謝をする。
 でかい仕事をするのはもちろん立派なことで、それはそれで認めるけれど、パートナーとしての愛情とは、じつは、あんまりそれはリンクしていない。

 男性はこれだけの物質的な成功や成果をおさめているのだから、当然、彼女もそれを認めて尊敬してくれると思うらしいですが、そういうものでもない。
 ひごろ奥様をないがしろにして、ありがとうひとつマトモにいわないような男が、なぜ、女性から尊敬されて愛されるはずがありましょう。

 熟年離婚にいたった、とあるご夫婦の、旦那さんというのが私の母の同級生で、定年を機に三行半(みくだりはん)を書かされ、いまだその理由が「わからない」と言ったのだそうで。
 わからないかあ。そっかあ。——と言うしかない。

 このご夫婦の場合も離婚に至るまえに、博士のおっしゃることをいくつか取り入れていたら、結果は違ったかもしれない。
 愛情はありながら関係としては破綻してしまう、というのは、やはり残念なこと。

 ちょっとした気づきと「スキル」があれば救われるはずの場合って、けっこう多いんじゃないだろうか——と思いました。

 まだ読んでいる途中なので、またそのうち——ああこれ面白いと思ったことがあれば書くかもしれません。

 ところで。
 パートナーシップどうたら以前に、自分自身にまず、どうにかしないとならないものがある、という方には、こちらもおすすめ。
 こちらもまだ読んでいる途中なのですが。



 タイトルみると、ちょっとどきっとしますよね。(^^;)
 でもこれは「ひとり」のひとを責めているわけではない。これは邦題でして、原題は「火星人と金星人の旅立ち MARS AND VENUS STARTING OVER」。

 つらい体験から、本当の意味で「回復」する、手段と意味を説明しているもの。
 博士ご自身、お父様を強盗に殺害され、弟さんが自死するという、過酷な体験をなさっておいでだそうで。
 つらい経験後、自分はもう立ち直ったと思っているひとでも、じつは、それはただ傷に「ふた」をしただけであり、きちんとした回復ではない、ということが多い。
 そういうひとに向けてのお話。

 こちらもおすすめ。

 自分のことは自分がいちばんわかってる、と思うひとも多いのでしょうが、案外、そうでもないみたい。
 そのへん、興味おありでしたらどうぞ。 
 
 

関連記事