新型・お直しおばさんを目指す
2016年05月19日 (木) | 編集 |


 引用されているツイートが削除されてしまったので、こちらのツイートを見てもなんのこっちゃと思われるでしょうが、「きものを左前に着るような愚か者にはきものは着て欲しくない」という、なかなか激烈なことをいうツイートに対する、引用RTです。
 いやもう、ほんっっとにそのとおり! だと思ったのでついついそのまま引っ張ってきております。

 きものの着方がだらしないとかオカシイとか。そりゃなれてなければきれいに着られるわけないのよ。
 むしろそうやって、自分一人でがんばって着たんだな、偉いな、となぜ思ってやれぬ!!
 ということで、個人的には憤りがあることなのでつい。(^^;)

 以前にもちょこっと書いたことありますが、「お直しおばさん」のいやらしいところは、そうやって着崩れたのを直すのはいいんだけど、わざとらしく大声をあげて「あらあらたいへん」「こんな着方しちゃって」「もっとしっかり締めなきゃ」とか、いやみったらしいったらないこと。

 まわりの人は当然じろじろ見ていくし、いたたまれませんよね。
 私が知っている従前のお直しおばさんというのはそういう人たちで、「半襟は白」「足袋は白」「正絹(しょうけん)以外は邪道」という、意味不明の「信念」を「常識」として他人に押し付ける(しかも威丈高に)という特徴もあります。

 初心者にたいする気遣いなぞ欠片もない。
 きものに興味があったとしても、これじゃあ怖くて近寄れないという気持ちになるのは当然てもんです。
 だから私はあのお直しおばさんてのは、むしろきもの嫌いを増やすことに熱意を持ってるんだろう、と申し上げるわけです。

 私もそんなわけで今回はつい余計な返信をお送りしましたが、私の返信をまた引用RTしてくださったかたがいらっしゃいまして。
 そのかたは、そんな意地悪ではないわけで、「お直しおばさんは意地悪ではない」とおっしゃるのも、もっともなことと思いました。

 そのかたご自身は決して「意地悪なお直しおばさん」(……というかまだお若いかただと思う;; 少なくとも私よりは;;)ではない。
 本来なら、ちょっと着崩れて困っている人を助けられるんですから、ありがたく思われてもいいくらいでしょう。

 しかし従来のイメージにはそれがなく、むしろきもの嫌いを増やしてやがるということが多かったんですね。
 でも、お若いかたの中にも果敢に和装してくださるかたもいるし、「意地悪ではなく」きものについてあれこれ教えてくれようというかたもいる。
 てことで、今後は、「新型・お直しおばさん」が増えていけばいいのでは? と思った次第。

 GW中のスパコミでも着物姿の女性が多くて(願わくば殿方もぜひ!!!! 袴つけろとは言わないから!!)、あーやっぱりいいな〜と思いながら歩いておりました。
 私もひさびさ、着たかったんですが、あまり長時間になると体力的に自信がなかったので(帰りは自力で運転してかなきゃだしね)。

 そういうなかで、帯のタレがはねあがっているかたをお見かけして、「ごめんなさい、ちょっとタレ直しますね」と可能な限り小声で声をかけて、直しまして。
 
 どんなに気を使っていても、他人から指摘されて直されるというのは、気分のいいものではありません。どうしたって気後れするし、気まずいかんじになりますよね。
 ということで、そんな気分を吹き飛ばすために即、褒める!! ためらわず!!
 で、ちょこっときもの話で盛り上がって、じゃあどーも、といって立ち去る、と。

 これでいいんじゃない? と思いました。

 従前のおばさんがたのいちばんの間違いは、「いちいち他人をくさす」点にあると思われます。
 緊張しながら、それでもどきどき嬉しい気持ちで袖に手を通す、そういうきもの初心者の初々しくも繊細な気持ちを粉砕するんですよね、ああいうのって。
 褒められていやな気がする人はいない。お直しはお直しでいいがあとでその倍は褒め倒す。これでいけるんじゃないでしょうかお直しおばさんも。

「新型・お直しおばさん」の普及を目指そう。——と、勝手に心に決めました。

 あと。
 お母さんからきものについてあれこれ習って…というコメもありましたが。
 まあ、それができればいちばんいいでしょうけどね……すでにそろそろ50の坂が見えてきた私の世代がすでに、そういう意味では崩壊世代ですから、望み薄ですそういうの。

 うちはいちおう、私の母はきものを着るのはできましたが、私は着付け教室へ。
 それで思ったんですが、気に入った教室や先生が見つかったなら、そちらへ素直に通うことをおすすめします。
 
 と申しますのは、着付けというのもそれなりに進化しているものでありまして。
 同じように着るのでも、やはり現在はかなり、研究されています。可能な限り簡便に、しかも失敗も少なく、合理的にあるいは体系的に、技術として、整理されています。

 母から娘へ、というのも、ひとつの美しい幻想ではありましょうが、幻想は幻想。
 着るきものは現実のものですので、私としては、いいお教室があったらそちらへいって勉強することをおすすめします。
 私も習い覚えたことを母にフィードバック(?)しましたが、母も、ああなるほどね! といって採用しているようです(笑)

 母親から教わることは、着付け以外のことでいろいろあるし、これは逆に、システム化された教室では聞けない知恵だったり歴史だったりしますから。

 幻想と現実双方で折り合いをつけつつ、きものはやはり、見て楽しい着て嬉しいものなので、堅苦しく考えず、「日常」「褻」のものとして、浸透してくれることを願います。

 ということで、——自分のできるところから、まずは「新型・お直しおばさん」を目指します。
 人様の着付けを直せるように、もーちょっと勉強しますね。(^^;) ←ここんとこサボり気味
 
 
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