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2016.05.17 (Tue)

大相撲の雰囲気の悪さについて

 最近、大相撲がキモチワルイのです。

 ものごころつくくらいからずーっと、愛着を持ちつつときに文句をたれつつ40数年大相撲を見てきましたが、こんなイヤな雰囲気を感じるのは初めてです。

 へんなふうに「国粋主義」になってるあたりね。

 もとから、NHKが堂々と「日本人力士の優勝を」などということ自体が気持ち悪いことで、あれについては誰もなにも言わないのかと不審に思ってきましたが、最近これがひどい。
 外国出身力士への風当たりが妙に強い。
 お客さんの態度も雰囲気も悪い。

 一昨日になりますか、横綱白鵬関の一番で、あたかも横綱が立ち会い変化したかのように「非難」するブーイングが起こりました。
 録画をじっくりみていただければわかりますが、あれは、横綱が立ち会いまず張り手を繰り出し、右肩からかちあげて、相手の上体を起こしにいっているだけです。変化ではありません。

 なぜそうなったのかはわかりませんが、相手力士のほうが「出足が悪い」のです。
 前回の対戦のときには、その力士が意外と早い動きをしたという印象が、横綱にはあったのだろうと思われる立ち方でした。

 張り手で相手の出足をおさえ、そのまま右肩でかちあげて相手の上体を起こす。
 そのうえで相手をつかまえるつもりでいたところが、相手の足は思った以上にとまってしまったんですね。
 かちあげるはずが、予想よりも相手の体が後ろにあったため、かえってかちあげが空振りするようなことになり、おまけに相手の体(たい)はすでに崩れ気味でしたから、あれで組んだら、相手を抱き起こしてあげるような妙なことになるところでした。
 相手がそのまま崩れていくのを、はいお疲れ様と「お見送り」するのは仕方がないでしょう。

 それをなんですか。あれは。

 仮に立ち会いの変化であったとしても、ブーイングするようなものではありません。
 おまけにテレビ中継では舞の海さんまでそのあたりをきちんと解説しないし、「ルール違反ではないですが…」などとわざとらしく苦笑して言っていましたよね。
 不当に横綱を貶める言い方をしていたのはなぜです?

 お客さんについては「どこに目ン玉つけてんだ」と、私としては落語「抜け雀」の勢いで罵倒したいところでした。

 ここのところ大相撲も人気を回復しているようです。
 人気低迷もドツボにはまりこんでいたころ、その屋台骨を支えたのは、外国出身力士が多かった。
 いちばん大変なときに彼らにやらせておいて、ちょっと景気がよくなったら、「お前ら、どけ」ってことですか。

 露骨に日本人力士贔屓の「応援」、その反対の罵倒。
 いいかげんにしなさいよ

 たしかに最近は、一時期よりは取り組みの内容も面白くなってきています。体格に劣り体力に劣り努力と技能に劣る(……いいところがない…)日本人力士の中にもちょっと面白いなという人も出てきました。
 しかし、ここでことさらに国籍をあげつらい、彼らを敵役にする、その性根が気に入らないんですよ私は。
 こんな理由で相撲を嫌悪するのはさすがに私も初めてで、どーしたものかと思っております。

 雰囲気を悪くしている根本はどこなんでしょうね。
 相撲協会や力士の不行跡ならまだ非難のしようもありますが、「お客さん」というあまりにも不特定多数の不気味な「怪物」相手では、この苦情をどこにどうぶつけたらいいのかと悩んでしまいます。
 
 あれか——日本人力士の優勝どうこうといっていた、 NHKになんの苦情も言わなかったというのがそもそもの間違いなのか。
 いまからでもいいから、せめてそのへんから攻めるべきでしょうか。

 私は基本的には保守タイプですが、ああいう「美しくないもの」は、主義主張よりもはるかに大事な、自分の存在そのものにかかわることとして、そりゃあもう大反対でございます。
 
 諸外国へ出て行って難しいことに挑戦している日本人があちこちにいらっしゃる昨今ですが、あまり報道されることはなくても見てりゃわかるあの「被差別」ぶり。
 そういうものを、でもねじ伏せて勝ってこそだという意気込みをお見かけするたび、すごいなあと尊敬の念を深めますが、それでも、「そんなもの」があること自体は悲しい。

 その悲しいことをさんざん見聞きしているはずの日本人が、場所を変えれば同じことをするというのはですねえ——ここではとても書けないような罵詈雑言になりますよ私としては。
 これは納得のしようもないこと。

 これまでも度々、「なるほど相撲は日本の国技にふさわしいわな。日本のいやーなところをよく『伝統』にして守っていらっしゃる」などとイヤミをいうことはありましたよ。
 ありましたけれども、現在のコレについては、深刻な気持ちになっています。

 あのくだらない「いじめ」構造、どうやったらまずは浮き彫りにできるもんだろうかとひそかに考えている今日この頃。
 
 
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