モテるのは(ほぼ)無理


 猫にモテるのも人間にモテるのも、意識的に実現しようと思うと、たいへんなのは同じですね。
 でも。
 いきなり夢を潰すようで申し訳ないですが。(壊す、んじゃなくて潰す……)
 猫にモテたいという欲望は、人間に対するとき以上に、捨てたほうがいいです。いえ、捨ててください。

 猫は人間なんて好きじゃないので。

「知らない人」は嫌いだし、自分の邪魔をされるのはきらいだし、あんまり他人とつるみたくないし(自分の気が向いているとき以外は)、という、たいへん内向的な性質を持つ動物なんですよね。

 適宜自分で考えて判断して行動するので、特別な訓練もしつけも、ほぼ必要としない動物ですが、内向的という性質を忘れてはいけないと思います。
 ということで。
 猫にもてたい、というのは、人間の異性/同性にモテたいというよりもさらに、無謀な願望。
 あきらめてください(きっぱり)

 岩合光昭さんは、でもモテてるじゃん! と言われるかもしれませんが、あの方はですから。
 もはや人間じゃありません。あのレベルを、猫のトイレの掃除ひとつしたことがない凡俗の人間ごときに実現できるわけがないのです。

 実際、岩合さんの「いいこだね〜」という声で、初対面の猫たちが蕩(とろ)ける場面は数多く見てますが、あれは通常はありえないことです。本当に不思議なかたですわ……。
 猫は通常、人間の子供や男性が、ことにきらいです。なにも差別してるわけではなく、大きな声を出す人、騒いでうるさい人、動作が粗雑で荒っぽい人は、きらい、ってだけなんで、女性なら好かれるってことはありませんので念のため。
 岩合さんほどではないにしろ、猫の「好き」ポイントを実現していれば男性もモテますよ。あんまり見たことないけど。(←ひとこと余計)

 猫というと、縁側で針仕事をしているおばあちゃんのとなりで丸くなってる、というイメージがあるといった人がいますが、まあそんな感じ。
 動きは少なく、また穏やかであり、声は大きくなく、やや高め、ふんわりやさしげな口調の人のほうが好き。

 猫に好かれるには——少なくとも嫌われないためには、上記ツイートにあるとおりですね。
 初対面ならなおさらですが、とにかくむやみに近づかない。声もかけない。目も合わせない。猫の世界ではまともに目を合わせるというのは敵対の意思表示。
 猫の恋には「見つめ合う」というのはないのです。
 見つめ合っているように見えたら、それはもうケンカしてますね;; 見かけたら、さりげなく引き離してやってください。

 じゃあどうしろっての——とむくれる人。
 だから、モテようなんて思うなって言ってんの。

 自分は路傍の石のようになり、すべてをお猫様におまかせする、というくらいの気持ちでいなければ、猫とお近づきにはなれません。

 勝手に近寄ってきて、触ってきたり抱っこしたりするような人間を、猫は嫌います。
 きらいというより、「怖い」んですね。

 人間だってそうでしょう。いきなり知らない人が、かわいいね〜とかいいながら近寄ってきてまして触ろうとするなんて、犯罪者以外のなんだというのか、ってこと。

 なぜ、ある種の人々は、相手には相手の意志も感情もあるということを忘れ、「すべて自分の思い通りになるべきだ」と(意識せずに)考えているのか。私にはそちらのほうが不思議ですわ。(^^;)
 とにかく、「相手中心」になれない、「相手を無条件に受け入れる」考えがない人は、猫飼いには向いてません。
 犬にだって本来は向いてない、人間にだって「向いてない」と思いますけどね。(^^;) 最終的には。
 
 私もお付き合いで猫カフェへ行ったことありますが——、猫たちの居場所にこちらがお邪魔をしているんだな、と思いました。
 自分はあくまでも「お邪魔」をしている立場だ、という意識。
 そう思うくらいが適切ですね。まちがっても、こちらが「客」で、あちらがホスト/ホステスだなんて思わないように。

「借りてきた猫」状態で、おとなーしくお茶なぞをしていると、そのうち、わりと社交的な猫が、あれ? どうしたの、アンタはなんかしないの? と寄ってきたりするのです。

 自分の意志などは通用しない。お猫様を「受け入れる」気持ちがなければ、最初の一歩すら実現しない。
 受け入れるという姿勢、精神状態になれないひとは、——うーん。…まあ、モテるモテない以前の問題ですね。ここに来ること自体が間違ってるわアンタ、というところ。(^^;)

 さりながら、逆に。
 猫と、ある程度のつきあいかたができるようになると、人間相手に応用できるようになるかもしれません。
 コミュニケーションのコツは人間に対するときとたいして違いはありませんし、むしろ、小手先の「スキル」なんぞ通用しないので、いちばん基本的な「心構え」を獲得できるでしょう。

 心構えはスキルの問題じゃなく、その人の人間性にかかわるほどの「原始的」なもの。
 日常の人間の社会ではむしろ、あまり意識せずにいる部分——だからこそ、ふだんはわりと無視されがちなもの。
 それを思い出せるなら——猫はもちろんのこと、人間にもモテるようになる……かもしれません(笑)
 
 そう考えると猫は偉大な教師、とも言えるかもしれませんねえ。
(なんだか話が哲学的になったような/笑)
 
 
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