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大事なもの



 以前にも同種の話題を書いたことがあると思いますが(…そりゃ10年もやってればね;;)、これ、よくないと思うんですよね。
「お父さん」に限ったことじゃなくても、「おじさん」の「汚ない」っていうイメージ。 
 一般男性に話を広げるとまた収拾つかなくなりますんで今回はともあれ「お父さんと娘の関係」に限ったところで申しますが。

 思春期を迎えたお嬢さんが、お父さんをむやみに汚ないといって嫌うというのはどうも——反抗期のそれとはちょっと違う気もします。
 親というのはいちばん身近な異性ですから、思春期に異性としての親を意識するようになるのは、発達心理学ではまったく正常なこと。

 一説には(あくまでも一説には)、この時期に、父親に対してなんの嫌悪感も持たないというのは、じつは正常とはちょっと言えない場合もあり、その子の貞操観念の発達という点においては、異性としての親を意識して、嫌悪感を持つくらいでいいんじゃないすか、という見方もあるようです。

 でも、この、洗濯物を親父のといっしょに洗うなとか風呂に先に入るなというのは完全に「汚物」扱いで、これは、発達心理学のいう「正常な嫌悪感」とはまるっきり別物に思えるんですよね。

 私も自分の親にはそりゃーもー、相当なものがありました(反抗期どうこうの問題ではない、けっこう深刻な、家系そのものからの葛藤があるので、そのへんの区別が難しいんですが)。
 それでも、洗濯物を別にしろとか、風呂に(自分より先に)入るなとか、そんなことは思ったことないです。
 ひとつの人格を「汚物」扱いするのって、まともとは思えないんですよね。
 そんなの、思春期どうこうの問題じゃないだろう、と。

 私がいちばん気に入らないのは、いわば、年頃のお嬢さんがお父さんを汚物扱いするのを「当たり前のこと」=社会通念にしている、世間一般の態度です。
 女性はこうあるべきだとか、女はこういう生き物だとか、そういう暴言の数々には私も何度頭にきたかわかりませんが、「娘がお父さんを汚物扱い」も、「そういうもの」として、いわば「常識」として扱われている。

 社会通念というのはやっかいだと、いつも思っております。
 じっさいには犯罪ですらあるものを、当たり前のひとことで認めている。
 そんな馬鹿な話があるか——と、思うことはしょっちゅう。(^^;)

 常識(とされている)だから、それでいいんだ、とは。
 知性のカケラも感じられない、人の怠慢だとしか、私には思えない。

 なんの根拠もなく自分の妄想だけを盾にして他人を傷つけて平気、っていうの、そろそろやめられませんか。

 自分の話に戻しますと、激烈に自分の父親には反抗しまくりでも、へんなふうにアレを汚物扱いする「趣味」はなかったというのは、じつは、母親の影響があったかもしれないと、あとから思ったことがあります。

 テレビ番組を見ている時に、——たぶんワイドショー系だったかと思いますが、そういう、親を汚物扱いする娘というのをおおげさに面白おかしくとりあげていたのですが、うちの母親の放ったセリフは忘れられません。
 そういうお嬢さんは結局、洗濯物は分けろだの、お父さんに風呂を使わせるなだのと、お母さんにいうんですね。(^^;)
 うちの母は、それを聞いてキレたようです。
「自分を何様だと思ってんだ。そんなにいうなら自分の分だけ自分で洗濯して自分で風呂を掃除しろ」
 このへんはもっともなことで、私がちょっと感動したのはこの次。
「汚ない汚ないって、——人の亭主をなんだと思ってんだ」

 そりゃそうだ、と思いました。
 自分の父親ではありますが、「(自分以外の)別の女性の夫」でもあるんですよね、その人は。

 たとえば友人のご夫君をつかまえて汚ないのなんのって言ったら、それはもうアナタ、ぶん殴られたって文句は言えませんよ、ふつう。

 うちの両親がとくに仲のいい夫婦だったとは私には思えませんが、それでもまあ——、いろいろ問題もありましたが、愛情というものは最後まであったと思います。(父はすでに鬼籍に入っております)

 誰かが大事にしている人だと思えば、まあそう失礼なことを言えるものではありませんよね。

 奥さんのことはないがしろにしたり虐待しつつ、娘にはデレデレというお父さんもいらっしゃるようですが、娘に好かれたければ、まずは奥さんを大事になさいませ。これは、娘としての「忠告」です。

 両親は、子供にとってのあらゆることの「原体験」。
 自分の奥さんを痛めつけていながら、ほかの若い女(娘)にはデレデレなんていうのが「男性の原像」になったら………のちのち、悪影響は出てくると思います。はい。

 うちの母には、「子供はいずれは独立して出ていくもの」という意識があったようで(すみませんねいまだに居残っていて)、本来なら、最後まで自分の味方となるのは子供ではなく、伴侶であるはず。

 そんなあたりを、もーちょっと考えてもらいたいなーと。親を汚物扱いするのを「当然」と考える人にも、パートナーの「意味」を忘れている人にも。……生意気言って恐縮ではありますが。

 ゴシップはむしろ嫌いなくらいの私でも、昨日くらいからかな、——ある人の不倫が報じられるのを聞きながら、あらためて、つくづく、考えてしまいました。

 身近にあるものをほど、打ち壊してしまう人間が多いのは、なぜなんでしょうね。
  
 
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