思い込み強化
2016年03月11日 (金) | 編集 |
 ただいま、BSの無料チャンネル、DLife ディーライフさんで、平日午前9時から「X-ファイル」シーズン5を放送中で、録画して——見られるかぎりは見ております。
(必ず毎日見られるということでもない)

 Xファイルといえば、よく引き合いに出されるのは
「モルダー。あなた疲れてるのよ」
 という、スカリーのセリフなんですが——改めてドラマを見ていて思ったんですが、これ、そんなにしょっちゅう出てくるセリフじゃないですよねえ。
 
 よーするに信じてないんだな、モルダーの意見、見解には反対なんだなというセリフは多いですが、この「あなた疲れてるのよ」は頻出しない。
 であるにもかかわらず、なんとなく、これが代表的な、スカリーの口癖、みたいに思い込んでいるところがある。

 印象って、そういうものかなと思いました。

 じっさいに聞いたのは1度か2度でしかない、そんな程度のことなのに、なぜかひどく強い印象となって残り、「しょっちゅう言ってる」「口癖」、それ、よく言ってるよね、と思い込む。
 ものまね、というのもそうですよね。ご本人がしょっちゅうはみせているわけではない——たまたま何かの折にちらっと言ったり見せたりしたものが、ひどく「ウケて」しまい、その人の特徴のように思われてはデフォルメされる。

 印象って、考えてみればずいぶんあやしいものだな、と思いまして。

「モルダー。あなた疲れてるのよ」というのは、彼女とモルダーとの関係性、スカリーのキャラクター、というものをうまいこと表現しているものなのは確か。
 だから、じっさいにはドラマ中には数回出たことしかないのに、しょっちゅうスカリーがそんなことを言っているかのように思い込む。

 スカリーに異なるイメージを持っているひとなら、またべつのセリフを「選ぶ」可能性は高いですよね。

 また、印象を「選んでいる」のは、本人ではなくて、受け手側だというのも見逃してはいけないこと。

 ぱっと見、外見の印象から、優しそうなひと、意地悪そうなひと……と思うと、「その印象にあったように」聞いた言葉を拡大解釈したり、1回しか本人が口走っていないのに、「いつもそういうよね」と思い込んだり。

 ある人に、苦手意識があって、いやだな、と思っていると、いやだなと思う側面ばかり自分でクローズアップして拾い上げ、ますます、いやだな、を強めていく。

 そういうことを、人は無意識にしているように思いますね。

 私から見るとべつになんでもない人をやけに嫌がる人がいて、べつにそんな人じゃないのに、なんでさ、と思うことがあります。
 なんで? といって聞いていくと、それはもう、その人を嫌だなと「思うために」、その思い込みをどんどん自分で補強している。
 そういう人、けっこういますね。

 自分が変な思い込みをしちゃってるんじゃないだろうかとは考えない。自分が、こうにちがいない、という思い込みを強化してくれる材料を一生懸命探しては、ほらやっぱりね、と自分に納得する。

 そういうとき、私のようなぼーっとしているうえに、空気をあんまり読む気がないという人間に、「だよね!」などと話を振ってはいけません。(^^;)
 そうだよねーというかわりに「………そう?」と、ぼーっとしたまま返事をして、相手が鼻白むことになります。
 ごめんよ空気読めなくて(笑)

 でも、たまには、もしかしたら自分がいちど持ってしまったイメージなり印象なりを、そのまま固定しているんじゃないか、本当は違うんじゃないか、と、ちょっとだけ、考えてみることもおすすめしたいです。

 なんにしても。
 Xファイルはよくできてるんだよなと言いながら、ついつい(見るときは)見入ってしまいます。(^^;)
 
 
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