魂振りの音
2016年02月27日 (土) | 編集 |
 あらためまして。
 
 そんなわけで2月24日の「セキスイハイム presents 辻井伸行×三浦文彰 究極の協奏曲コンサート」へいってまいりました。

2016-02-24 辻井伸行×三浦文彰 - 2

 辻井伸行さん(ピアノ)、三浦文彰さん(ヴァイオリン)。
 指揮はクリストファー・ウォーレン=グリーン Christopher Warren-Green さん。
 オーケストラは読売日本交響楽団。

 このシリーズ(?)ではプログラムは3種類ありまして、私が参りました日にはプログラムA。

 ヴァイオリン:
ベートーヴェン:ロマンス第2番 作品50
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64

 20分の休憩ののち、

 ピアノ:
リスト:コンソレーション第3番
リスト:ラ・カンパネラ
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調作品18
2016-02-24 辻井伸行×三浦文彰 - 1 (1)

 うーん。一言で言うなら圧巻でした。
 これ、今年の大河ドラマコンビなんですよねえ。(^^;) 考えてみれば贅沢だな今年の大河。

 オーケストラもよく調和している感じでよかったです。ソロとオケのバランスって、じっさいにはなかなか難しいことなんでしょうね。こちらは聞くだけなのでそのあたりは、「気配」で感じるだけなんですが。

 母はこのソリストお二方のファンですから、そりゃもう今回のこのシリーズは夢のようなものだったようです。どちらの方も追っかけをしたいくらい、だそうな。
 それをやるには、時間とお金とパスポートと、なにより体力が要りますね(笑)

 なんにしてもどちらの演奏を聴いても、思うのは「たまふり」という言葉。魂振り、と書きます。

たまふり【魂振り】
① 魂に活力を与え再生させる呪術。また,その呪術を行うこと。
②  →鎮魂祭(たましずめのまつり)2に同じ。みたまふり。



 芸術にもいろいろあるなかで、音楽がいちばん「天」に近い、ということをあらためて感じておりました。いつもいうことではあるけれど。(^^;)

 理由もわからないまま涙が出てきたり、細胞のひとつひとつが振動しているのを感じたり。
 そうするうちに、なんだか日常のなかですり減っていた生命力が、また息を吹き返す。

 これはなにもクラシックだからってことじゃなく。
 音楽というのはジャンルを問わず、すべてがそうだろうなということ。

 どのジャンルや、どんな曲調や、あるいはどんな声、どんな音が自分にいちばんしっくりくるかというのは、これはもう個人の好みでしかないでしょう。
 クラシックのコンサート行きますといっては高尚な趣味だと冷やかされ、ロックバンドのライブいきますと言ったら「ええっ?!!」と驚かれ(イメージじゃないですとさ)、……つーのは、私としては、どちらも、じつに不本意ですわ。(^^;)

 いまは本当にいい世の中で、音のジャンルも種類もさまざま。自分の好みやそのときどきに必要な周波数をこまやかに選べる。
 ときどき、好きなバンドの優劣を、ファンの方が言い争っている場面を見たりしますが、あれは不毛ですねえ。
 どの音も、誰かに届くのであれば、それはもう天からのくだされもの、ということではまったく同じ。あとは自分の好みだけ。

 とはいえ。
 やはりそのなかでも、ことに神様から見込まれて、天上の音を伝えるべき「器」になる人たちがいるんだな……と、今回はしみじみ、感じ入りました。

 天界から見込まれるというのは、やはりたいへんなことで——祝福ではあるでしょうが、ご本人たちはたいへんだよなーと思って見ておりますはい。

 どんな約束があって器とされるのか。それもまた、さまざまなんでしょうけども。

 人間が作った音楽ジャンルとしてはまったく異なるけれども、この「魂振り」の感覚は、 ONE OK ROCK さんも同じだなーと、——魂を震わせる音のなかにいて、考えていたのはそんなこと。
 いーんですファンというのはそーゆーもんです。非ファンの人からは、は? と言われるようなところにいるもんなんです。(^^;)

 ジャンルっていうのはあくまでも人間の作った、便宜上のラベル、としか思えなくて、どうも私には理解できないんですよね;; その意味づけが。
 ただ、なにかを語りたいなら、語るための言葉を手に入れたいなら、ジャンルそのものをちゃんと勉強すべきだろうなとも、思った今回でした。
 そういう、言葉にするのなら、ジャンルというラベルは有効なんだろうな、と。
 
 個人的には。
 辻井さんの、和音になっていようがトリルだろうがグリッサンドだろうが、なぜか、音がひとつひとつラッピングされているような、あの際立った感じを聴くのに、「ラ・カンパネラ」は最適だろうなと思いました。
 テレビ番組中でも、辻井さんの「ラ・カンパネラ」は聞いたことがあるのですが、さすがに生演奏で聴くと違いますね〜。
 プログラムBにはこの曲は含まれていません。プログラムAの今日、来れてよかった! と思った曲でした。


 アンコール曲は、このおふたりによる、ガーシュイン、プレリュード第1番でした。
 それまでがわりと重厚な感じだったので、軽やかな(でも超絶技巧ですよね;;)ジャズは、雰囲気を和ませるようでよかったです。
 
 天国をみてきたひとときでした(笑)
 

[追記]
  
 どうでもいい余談を幾つか。(このエントリー自体が余談みたいなもんですが/笑)

 ソリストおふたりはお若いかたですが、聴衆は全体的にご年配の方が多かったです。わりとクラシック系のコンサートは行きますが、そのなかでもとくに、多いなと感じるくらいには多かったです。

 そうなりますと気になったのは会場のつくり。(^^;)
 オーチャードホールは、ビルのなかに縦に長く作られているせいか、階段、段差がかーなり多いですね〜。音響はよかったんですけども、これはご年配の方にはちょっとつらいなあ……と思って見ておりました。

2016-02-24 辻井伸行×三浦文彰 - 1 (2)

 アンコール曲はたいてい、写真のように、お知らせで貼り出してくれますが、帰り、お客さんは一斉に帰りますからかなり混雑して、人の波に押し流される感じで、その波のなかに、このお知らせも埋もれていたようです。
 もう出口近くへ来た時に、後ろにいたお嬢さんおふたりが、「アンコール曲なんだったんだろう」「ふつうは貼り出してくれるのにね」と話しているのが聞こえたのでつい、ガーシュインのプレリュード1番ですよと言ってしまいました。

 どこにありました? と聞かれましたが、わかりません。(^^;)
 人の波に流される途中で、あ、あった、と思わずケータイで撮りましたが、それがどのあたりでのことだったかは不明。
 方向音痴はこういうとき困る(笑)
(2階席から降りて行く途中のどこかだったと思うんですが、……ど、どこだったんだろ??? (・・∂) )
 
 
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