感情論
2016年01月31日 (日) | 編集 |
 夏バテという言葉はあるのに、なぜ、寒さでヤラレタ場合の言葉がないのだろう……と考えながら昨日は午後から撃沈されてました。
 野暮用と買い出しを済ませてから倒れたのは根性。

 今日は昨日よりも気温も高めになり、なによりも日差しがあるのがありがたいかぎり。(-人-)
 
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 従来の伝統主義には逆らうことが多く、と同時にフェミニズムにも苦手意識がある、というのが私の「立ち位置」。
 そういう人間から見てこの話はなかなか興味深いので、ちょっと続きます。

 低用量ピルのときもそうだったけれど、とにかく、人の健康についての問題と、性道徳の話がごっちゃにされるというのが、どうにも理解に苦しみます。
 医療・医学では、人の健康をまず第一の命題にしているはずなんで、その論点から考えるときに、ひとさまの性生活の態度まで心配する義理はないわけですよね本来は。

 衛生・健康の話は倫理道徳とは別次元のこと。
 そういう話をごっちゃにする。
 ここまでくるともうある種の「公私混同」ともいえる。

 低用量ピルは10年以上、わけのわからない寝言を言って話がすすまなかったのに、バイアグラがわずか半年で認可されたときは、それはもう、私も腹を抱えて大笑いしました。
 公私混同だとは思ってきたけどまさかこれほどだったとは! と。
(ここではとても書けないような表現で『彼ら』を罵倒したことを白状しておきます)

ピル(医療と性と政治)(19)
「性の乱れ」を防ぐことに躍起となる権力者たちの習性

李 啓充 医師/作家(在ボストン)
医学書院

 まあ権力者の下半身の事情なんぞはおいておくとして。

 世間様、一般市民でも、「薬を認可すると性病蔓延」などと真顔でいう人たちは、面白いことに、私の見た範囲では、ご自身にいささか認識が甘いところがあるように思います。
 衛生観念が薄い。
 あるいは——これはもうほんとに大きなお世話になって恐縮ですが、ご自身にそういう「願望」が(潜在的にでも)おありなんだろうな、と。
 これも「投影」なんだろうな、と、そういう見方をしています。
 独断と偏見で恐縮です。

 つまり、なんらかの「規制」が解除されれば自分の欲望もしくは願望が暴走する、と、無意識に恐れている人が、「自分がこうなんだから他人もみんな同じだ」という意識でものをいうと、こうなる。と。

 ひとの心理の面白いところで、やっきになって否定したり「怒ったり」することって、じつはその人自身は強い関心があることの、裏返しなんですよね。
 とくに強い願望がなければ抑圧も葛藤も生じない。ゆえに、そんな話を聞いても特別のひっかかりも感じないで「へー」で終わる。

 なんでそんなにこだわるのさ、と驚くような反応を、私も過去、いろんな話題、いろんな人に見てきましたが、——若い頃には、なんでこんな(私から見ればどうでもいい)話に、そんなに激しく感情的になるんだろう、と驚き、意味がわからないから腫れ物に触るようにするしかなかったんですが。

 こちらも年を重ねるうちに、感情的になるのは、それだけのひっかかりがその人にあるからだということが、わかってまいりまして。

 人はそれぞれに、ひっかかりを持っている。
 そういうなかでも性的な話題になると反応がさらに顕著になり、また語られる結論は極端になるようです。
 表立って話をすることが日常では少ない話題だから、なお悪い気がしますね。

 自分が持っている幻想なり思い込みなり「傷」なりが、誰とも共有されない、誰にも話さない、その機会がない——、誰にも話せないまま放置されるうちに、自然治癒どころか、悪化したり、あるいはひどく硬化したりするようです。

 これはつまるところは感情論なので、現実にある事実や論証、あるいは科学上のデータを持ち出して説明しても、理解されることはない。
 感情論では結論が決まっているので、理があるかないかは関係ないから。
「聞く耳を持たない」状態ですね。ようは。


 これは去年あたりから気になって考えていることなんですが。

 感情って、なんなんでしょうね。
 どういう「機能」なんでしょうかこれ。

 感情に流されることを「当然」「不可抗力」と考える人が多いようですが、私にはそうは思えない。
 感情に自分が支配されるのは「本末転倒」ではないでしょうかね。
 感情のままに暴走することが、「当然」だとはどうしても思えないんですよね。

 感情は、なにかを知覚するためのもの。感情が動くことで、自分は自分を知ることになる。
 感情もまた、人が「使う」ものであって、感情に支配されるのは、本来は望ましいことではないのでは?

 だからつって無理に感情を無視したり、抑圧——「押し殺す」のも、かえって病となってこじれていくし。

 なんてことをまた、ちょこっとずつ、つらつら、考えております。(^^;)
 今回の話題も、そのうちのひとつ、ということで。
  
 
 
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